4月といえば、陽のひかりや風のにおいも、日毎に変わっていきます。
ちょっとでも春の空気を感じてみたくて、須磨の海と山を歩いてみました。
整備された海辺の遊歩道はとても歩きやすく、潮風がいい気持ち。でも季節が早かったのか、海岸沿いにはあまり人はいなくて、海の上のウインドサーファー達を横目に海辺から山へと歩きました。

水汲みのおっちゃん

JRの西天神踏切を渡って、綱敷天満宮の横の静かな住宅街を北に歩いていくと、途中にはめがね地蔵やレンガ地蔵さんがにっこり。
山陽電鉄「須磨寺駅」の踏切を渡ったら、そこは
須磨寺前商店街の入り口。「桜の季節は人でいっぱいになるんよ」とお店の人たち。阪神・淡路大震災の被害をのり越えてみんな頑張ってはります。
商店街をぬけると信号の右側に、
須磨霊泉という古くから地域の人に親しまれている湧き水があります。小さな建物の中の階段を下りた所に冷たい水が湧き出ています。
ちょうど近所のおじさんが水を汲みにきてはったのでお話を聞くと…
なんと!このおじさん飲料水だけではなくて、お風呂にこの湧き水を利用してはるらしい。
この水は身体にいいんですか?との問いには、「いいや、わからん。ただ
水道代がだいぶ違う」との答えになるほどと納得。
でもお風呂をいっぱいにするのは大変でしょ?「うん、もー大変。車で家中の入れ物みんな持ってきてるねん。一日仕事やで」とにこにこ。
水のでる口は二つあって、こんこんと水があふれ出ています。
そばにいた50過ぎの女性は「震災の時、ちょっとの間あかい水が出たけど、すぐにきれいな水がずーっと出てくれた。ここらへんの人は皆この水で助けられたんよ。」というてはりました。
水の周りはとてもきれいにしてあって、商店街の人が交代で
おそうじしてはるそうです。みんなで大事に守っていかなあかんもんね。

須磨寺の骨董市

霊泉の横の山門を北へ歩いていくと須磨寺へ。
須磨寺は毎月の第一日曜日に境内で
骨董市があって、ちょうどこの日は市の日やった。
わたし実は骨董市は初めて。40店くらいの店が出ていて、古い焼き物や着物、道具類がびっしり。でも正直なことをいうと値うちがわからない!
来てはるお客さんはなんか
マニアックというか、目ききというか…いずれにしても骨董オンチの私はウロウロしてるだけ。
なかでも着物の店には女性が人だかりで、みなさん古い着物でリフォームするそう。素材さがしをしてる人が多くて、そこがフリーマーケットの古着を買うのと全然違うふんいき。
その中の一人が教えてくれはった。
「まず、布をみて何を作ったらいいかイメージするの。くれぐれも
虫くいとシミには気をつけるように。」
その人は500円で黒の羽織を購入。黒の表地でジャケットを、裏地でタンクトップを作られるそう。
そうか、そうかと私も「スカートにしたらおもしろいのでは?」と出来もしないのに着物を一枚買ってしもた!400円也。
ところが!家に帰ってよーくみると3ケ所も虫食いが!しかも大きなシミも!
あれだけアドバイスをうけたのに、やっぱり私は
見る目がないとガックリ!
店のおっちゃんやおばちゃんとのかけひきも、私にはまだまだ無理と思い知ったのでした。

山巡りはハード

須磨寺の護摩堂の横から山巡りのコースがあります。
山巡りって何?
山の最高地にある奥の院の途中に、十三佛七福神が祀ってあってそこに一枚ずつお札をいれてお詣りしていくようになっています。
お札は20枚で100円でカラフルで可愛い。最初は物めずらしさでお札を持って、山に入ったのはいいけれど、これがまあ大変!
急な坂道のあちらこちらにカラフルなのぼりとちいさな祠(ほこら)があり、佛さんの説明と拝む時の言葉(ご真言)がかいてあり、のぼりの色とお札の色を合わせて拝んでいくと、迷わずに進めるというわけ。
「今度はここ」「次はあそこ」と、一生懸命に汗をかきつつ拝んでいきました。
信心深い人からおこられるかもしれへんけど、これはちょっとしたゲーム感覚でとっつきやすいし、いい運動にもなる!
山の中にたくさんの佛さんと神さんがいるので、
不思議な空気も感じられてなんともおもしろかった!
お寺もほんと色々とアイデアをだしてはる。

松が泣いている

今回、帰りのコースは最初、離宮公園を回って離宮道を通るつもりでした。
離宮道と名付けられたこの道の両脇には黒松がズラーッと植えてあり、写真でよく紹介されてます。
ところが、この道のひどいこと!
それは自動車の
排気ガスです。
車社会にあって、今さら全ての道から自動車を閉め出すことは不可能。でも深呼吸してウォーキングする道と車の道はできるだけわけたいものです。
なんか腑に落ちないのはこの道が神戸市が指定した
「山麓リボンの道」(歩くことを前提にしてる)であることです。
市民にこんな排気ガスの多い道を歩かせたらあかんよ!みた目だけは黒松を並べてきれいやけど!
排気ガスの中で、
黒松が泣いているように見えたのは私の思いすごしやろか。
春の空気を感じるために歩いたのはいいけれど、今回感じたのは排気ガスのにおい。
海岸の潮風や山の空気との差がよーくわかりました。
ウォーキングはやはり車の姿をさけて歩くものと、心から感じました。
                   (2001.4.1 ともこ記 )
ウォーキングコース
兵庫県神戸市須磨区
須磨海岸から須磨寺
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